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2022.05.17 | スポーツ

スポーツトレーニングの変革を目指して。

 汗乳酸センサの医療分野での認知度が高まるとともに、従来からターゲットとしていたスポーツ・ヘルスケア分野(非医療分野)での利用価値が注目されるようになり、アスリートを専業とする方、スポーツ競技団体から多くの問い合わせをいただいています。

 大学の研究室に備えた実験室では研究者や学生が一体となって、様々なバイタルデータと比較しながら、汗乳酸センサを用いた疲労の研究が日々進められています。しかしそれらはあくまで研究であり、社会実装という目標に向けては事業としての立ち上げを確かなものとするための手掛かりが必要でした。

 

測定風景

 2021年、非医療分野でのサービス立ち上げを目指して新たなチームが発足。スポーツ庁が主催するアクセラレーションプログラム「INNOVATION LEAGUE」の採択が決定し、4ヶ月という短い時間の中で、自転車競技のプロチーム選手のパフォーマンスを測定し成果を公開しました。続けて日本スポーツアナリスト協会のイベントでも、汗乳酸センサによって効率的なトレーニングが行える可能性を提示し、これらの活動はメディアにも取り上げられたことで、目標に向けた第一歩を踏み出すことができました。

 

イノベーションリーグ

“イノベーション”で終わらせないために。

 一定の成果を得ることはできましたが、これはあくまでスタートであり、本当の苦難はこの先に待ち受けています。それは当社のミッションにも掲げている「データをデータで終わらせない」ために何をするべきか、という部分です。どれだけ優れたデータがあったとしても、それを正しく解釈し、人間、ひいては社会に役立つ道具として浸透させるためには、技術開発以上に、利用する人間がデータの本質を深く理解し、伝えていくことが何よりも重要です。

 そのような思いから、弊社はセンサの開発にとどまらず、汗乳酸をはじめとしたバイタルデータをクラウド上で収集、分析するためのシステム開発に着手しています。蓄積されたデータをトレーナー、アスリートが見て、知って、トレーニングに生かす。「変革」が、いつか「日常」となるように――そんな未来を夢見て、これからも様々なプロジェクトを進めていきます。

 

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